はじめに

私たちの組織

⼤⾂官房

秘書課、⽂書課、予算課、政策課、広報評価課、デジタル戦略グループ、地⽅課、環境バイオマス政策課

基本的な政策ビジョンの策定、法令審査、予算編成、国会との連絡調整、広報活動、地方との連携など、農林水産省全体の政策に関する総合調整を行っています。また、災害の予防・対策・復旧のほか、食料安全保障、2021年に策定した「みどりの食料システム戦略」を踏まえた環境政策、デジタル戦略についても、省内の司令塔として舵取り役を担っています。

新事業・⾷品産業部

新事業・⾷品産業政策課、⾷品流通課、⾷品製造課、外⾷・⾷⽂化課

食品産業は、食品の加工・製造・流通を担い、消費者のニーズに応じて食品を供給する役割を果たしています。また、国産農林水産物の主要な需要先であり、多くの地域で農林水産業とともに地域経済を支える産業となっています。時代の変化に対応し、消費者の豊かな食生活を支え、世界が持続可能に発展していくため、農林水産省では食品産業の育成・振興、食品産業のESG対応の促進、フードテックなど新事業創出の取組を行っています。

統計部

管理課、経営・構造統計課、⽣産流通消費統計課、統計企画管理官

より効果の高い政策を行うためには、農林水産業を取り巻く変化を政策に反映したデータが必要です。統計部では、国の財政支出の算定根拠、施策の発動基準、政策目標の設定・評価に必要な調査を実施し、農政を支える情報インフラを整備しています。また、公表された調査結果は、日本の農林水産業を取り巻く情勢をとらえるためのものさしとなっており、指標や研究データとして使用され、国民のための公共財になっています。

検査・監察部

調整・監察課、検査課

行政検査の透明性や客観性を確保する役割を担っています。農林漁協等の系統組織、農・漁業共済団体、土地改良区等の農林水産関係団体について、経営の健全性や業務運営の適正性を確保するため、農林水産関係団体の業務及び会計の検査を行っています。また、農林水産省の行政監察・会計監査を担当しています。

消費・安全局

総務課、消費者⾏政・⾷育課、⾷品安全政策課、農産安全管理課、畜⽔産安全管理課、植物防疫課、動物衛⽣課

国民の健康を守るため、「食」の安全と安定供給を確保し、消費者が「食」に対する信頼感を持てるような政策の企画・実行を担当しています。例えば、家畜や農作物などの病気、害虫の発生やまん延を防ぐとともに、農畜産物の輸出を拡大するため、諸外国との検疫協議を推進しています。また、消費者の視点に立った政策や食品表示の適正化、食と農林水産業への理解を深めるため、食育やリスクコミュニケーションなども推進しています。

輸出・国際局

総務課、輸出企画課、輸出⽀援課、国際地域課、国際経済課、知的財産課

2030年までに農林水産物・食品の輸出額を5兆円にするという目標の達成に向け、海外での販売力強化、輸出産地の育成・展開、輸入規制の緩和・撤廃に向けた交渉等に取り組んでいます。あわせて、地理的表示(GI)や優れた日本の品種の海外流出防止など、日本の強みを守り活かすための知的財産の保護・活用に取り組んでいます。また、EPA、WTO等の貿易交渉や、G7、G20等の国際会議等での国際的なルールメイキングへの参画をしています。

農産局

総務課、穀物課、園芸作物課、地域作物課、企画課、貿易業務課、技術普及課、農業環境対策課

我が国の食卓に欠かせない、米、麦、大豆や、茶、そして野菜・果樹などの需要に応じた生産振興やその生産に必要な肥料をはじめとする生産資材の安定供給のための各種施策を進めています。また、農業生産に由来する環境負荷の低減を図るため有機農業を含む環境保全型農業の推進や、農業者の経営・技術等をサポートする農業支援サービス事業体の育成・確保にも力を入れています。

畜産局

総務課、企画課、畜産振興課、飼料課、牛乳乳製品課、食肉鶏卵課、競馬監督課

近年、国際情勢の変化、円安等の影響により畜産・酪農の経営環境は厳しさを増しており、外部環境の変化にも柔軟に対応できる経営構造への転換を図っていくことが急務となっています。具体的には、持続的な生産、生産資材の利用低減・過度な輸入依存からの代替・転換を進める観点から、耕畜連携による国産飼料の生産拡大、多様な消費者ニーズに対応した牛肉生産、スマート技術の活用や人材育成、アニマルウェルフェアの普及等に取り組んでいます。

経営局

総務課、経営政策課、農地政策課、就農・女性課、協同組織課、金融調整課、保険課、保険管理官

我が国の農業が今後持続的に発展していくよう、農業経営の改善と発展に向けた各種施策を進めています。地域計画に基づき、農地中間管理機構を活用し担い手への農地集積・集約化を進めるとともに、意欲と能力のある担い手を対象とした融資、税制などの重点的な支援、新規就農対策などに取り組んでいます。また、天候などに左右されやすい農業経営を安定化させるためのセーフティネットの確保、農協の指導や監督も行っています。

農村振興局

総務課、農村計画課、地域振興課、都市農村交流課、鳥獣対策・農村環境課、設計課、土地改良企画課、水資源課、農地資源課、地域整備課、防災課

先人から受け継いだ農地と水を守り、さらに発展させる農業・農村の基盤整備と、多様な地域資源を活用した所得と雇用機会の確保(しごと)、農村に人が住み続けるための条件整備(くらし)、土地利用、地域の活力創出の施策により、農村との関わりを持つ関係人口の拡大を図りつつ、地域社会の維持・活性化を後押しします。また、魅力ある地域を次世代に継承するため、防災・減災対策や農業水利施設の戦略的な保全管理等を推進し、農業・農村の強靭化に取り組んでいます。

農林水産技術会議事務局

研究調整課、研究企画課、研究推進課、国際研究官、研究統括官(生産技術)、研究開発官(基礎・基盤、環境)

AI・ドローン等のスマート技術の現場への実装により、生産者の負担軽減と生産性向上を図り、農業の成長産業化を目指します。また、「みどりの食料システム戦略」に基づく環境負荷低減に資する技術や気候変動に適応した技術の開発、農林水産・食品分野において技術開発を行うスタートアップ・中小企業等による革新的な研究開発等を推進し、新たな技術による農林水産業・食品産業の可能性を追求しています。

地方支分部局

地方農政局、北海道農政事務所

北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国四国、九州におかれている農林水産省の地方支分部局の1つです。生産や消費の現場により近い国の機関として、食料・農業・農村に関する施策の普及、地域の実態の把握や食品の安全性の確保のための監視・指導と消費者行政、生産及び経営を通じた農業施策の一体的な推進、農村及び中山間地域の振興、農業農村整備事業の実施・指導・助成等、地域の実情に合った各種の施策を実施しています。

植物防疫所

我が国の植物に被害をもたらす海外からの病害虫の侵入を未然に防ぐことを目的として、全国の空港や海港で輸入検疫を行っているほか、諸外国の要求に応じた輸出検疫、重要病害虫の国内でのまん延を防ぐための国内検疫など、幅広い業務を担っています。また、技術の裏付けをもって植物検疫を行うため、病害虫の分類・生態・危険度解析、消毒技術の開発など、検疫現場と密接な連携を取りつつ、各種調査研究も行っています。

動物検疫所

 

外国から輸入される動物・畜産物を介した家畜の伝染性疾病の国内への侵入を防止するほか、外国に対して家畜の伝染性疾病を広げるおそれのない動物・畜産物の輸出などを行うことで、畜産の振興及び公衆衛生の向上を図っています。具体的には、輸出入される動物や畜産物等について、必要に応じて様々な検査を実施しているほか、日本に入国する海外旅行客等により手荷物として持ち込まれるものについては、空港や海港で検査を実施しています。

動物医薬品検査所

 

動物の疾病の診断や予防、治療等を目的として使用される動物用医薬品や医療機器等が有効かつ安全であり、その役割を確実に果たしうることを確認することで、安全な畜水産物の生産性の維持向上や愛玩動物の健康保持等に寄与しています。具体的には、開発、製造(輸入)、流通及び使用の各段階にわたって、その品質確保等を図るための審査・検査・指導を行うことで、「食」の安全を確保するとともに、人や動物の命を守ることを目指しています。

林野庁

利用期を迎えている森林資源を活用して、豊かな森林を次代に継承するため、ビルや学校校舎への木材利用の促進や、木材を運び出す林道の整備により、森林資源の循環利用を進めています。また、国民的な問題となっている花粉症を解決するため、花粉の発生源であるスギを減らすことに取り組んでいます。さらに、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再造林等の推進に向けたイノベーションの創出にも挑戦しています。

林政部

林政課、企画課、経営課、木材産業課、木材利用課

森林・林業・木材産業政策の全体の企画立案・予算編成を行っています。個別の施策としては、森林資源の循環利用の確立に向けて、木材需要拡大のため、建築物への木材利用の促進や、輸出促進、需要に応じた加工・流通体制の整備に取り組んでいます。また、供給力強化のため、意欲・能力のある林業経営体の育成、人材確保を進めています。

森林整備部

計画課、森林利用課、整備課、治山課、研究指導課

森林の多面的機能が発揮されるよう、伐採や造林に関する計画制度の運用、適切な森林整備実施に向けた間伐や主伐後の再造林、林道の整備を進めています。国土強靱化に向けた治山施設の整備や、災害の復旧対応を行っています。また、花粉症を解決するため、花粉の発生源であるスギを減らすための施策や、生物多様性保全、J-クレジットの活用推進のための施策を行っています。

国有林野部

管理課、経営企画課、業務課

国土の約2割を占め、国土保全、水源かん養、生物多様性の保全や林産物の安定供給に欠かせない国有林野の管理経営を担当しています。国有林の森林計画の作成、造林、間伐、治山などの各種事業の企画・調整を行っています。また、生物多様性の保全と国有林の適切な利用を両立させるための各種施策を推進しています。

森林管理局

日本の森林の約3割を占める国有林は、国土の保全や水源のかん養のほか、森林吸収源対策や野生動植物の生息地・生育地など多様かつ公益的な機能を有していることから、これらの機能を発揮させることを目的として、国有林を国民の共通財産(国民の森林)として位置づけ、全国7か所に設置されている森林管理局を中心に各地の国有林の管理経営を行っています。また、自然環境を保全していくため、希少野生動植物の保護管理や技術開発なども進めています。

水産庁

我が国は、地球温暖化等による地球規模の海洋環境の変化に直面しています。こうした中、水産資源を持続的に利用しながら水産業の成長産業化を実現するため、国際交渉も含む科学的な水産資源管理の推進、国産水産物の消費拡大や輸出促進、海業の推進、漁港整備、スマート水産業等の新技術の開発・普及等に取り組んでいます。あわせて、水産資源に関する国際交渉をリーダーシップを持って進めています。

漁政部

漁政課、企画課、水産経営課、加工流通課、漁業保険管理官

広範にわたる水産行政を円滑かつ総合的に推進するため、水産行政全体にかかわる基本的な政策の立案、水産白書の作成等を担当しています。また、金融・税制措置の企画、水産業協同組合の指導監督、漁船保険制度及び漁業共済制度の実施等により、水産業全体の経営安定に努めています。さらに、水産物の加工・流通の分野を担当しています。

資源管理部

管理調整課、国際課、漁業取締課

国際的資源管理の必要性が増している中、漁業の指導及び監督、水産資源の保存及び管理、外国漁船等の取締り等を担当しています。さらに、捕鯨業やかつお・まぐろ漁業等の指導監督も行っています。また、漁業の国際協定等の漁業交渉の展開や海外漁業協力の推進等を通じ、我が国周辺水域の適切な資源管理や公海などにおける国際的な資源管理の枠組への積極的参加を行いつつ、漁業の振興を図っています。

増殖推進部

研究指導課、漁場資源課、栽培養殖課

水産物を安定的かつ安全に供給するため、水産業に関する試験・研究やスマート水産業等の新技術の開発・普及、漁船に関する技術の指導監督等の施策を担当するとともに、栽培漁業の推進や内水面漁業の振興、養殖業の成長産業化にも取り組んでいます。また、限りある水産資源を維持・回復するため、水産資源の資源量や生態などに関する調査・研究、希少野生水生生物の保存等を行っています。

漁港漁場整備部

計画課、整備課、防災漁村課

漁港・漁場・漁村は、水産物の安定供給の根拠地として、また、地域社会の核として多様な役割を担っています。漁港漁場整備部は、漁港、漁場の整備及び開発その他水産業の基盤整備の促進や、漁村地域の豊かな自然や景観、新鮮な魚介類、再生可能エネルギーなどの地域資源を活かした漁村活性化の取組の推進、ブルーカーボンとしても注目される藻場の保全・創造等の施策を実施しています。

漁業調整事務所

漁業秩序の維持と円滑な操業を確保するため、全国6か所の事務所が中心となって、我が国の漁業水域において外国漁船及び我が国漁船の指導や取締りのほか、漁場や魚種の競合によって生じる漁業者間の紛争の調整を行っています。また、魚などの水産資源を適切に管理し持続的に利用できるようにするため、適切な資源管理体制の構築や漁獲管理の実施、施設整備を推進するとともに、それに伴う管内都道府県への助言・指導等も行っています。