世界と地方で働くMAFF職員

農林水産省では、国内外問わず活躍の場があります。
今回は数多くの出向者の中から、海外、国内の地方で活躍する職員の声を通して、それぞれの特徴や魅力をご紹介します。

CANADA

CANADA

CANADA

二田 紘太朗
在カナダ日本国大使館一等書記官

総合職事務系/2010年入省
経済学部卒

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがいは?

カナダ連邦政府内の農林水産業を担当する各省への様々な働きかけやカナダ農林水産業に関する情報収集、日本産農林水産物・食品の輸出促進につながるイベントの企画を行っています。カナダは我が国にとって豚肉や菜種、製材等の重要品目の一大供給国であり、両国の関係は極めて良好ですが、いつも両国の思惑が一致する訳ではありません。何か課題が生じたときはカナダ政府の担当者とやり取りをしながら、時にはお互いが納得できる落とし所を探ってそこに着地させたり、時には一歩も引かずに相手を説得したりと刺激的な日々を送っています。

Q 出向先でのエピソードは?

2025年はカナダがG7の議長国でしたので、G7サミットの開催地で種々の業務に私も従事しました。総理がお越しになるので極めて緻密なロジ(様々な準備作業)を組む必要があり、どのような点に注意しなければならないのか等、非常に勉強になりました。また、サミット以外にもG7外相会合の業務にも従事し、実際に外相会合が行われる会場のすぐ近くでカナダ政府の職員と様々な調整を行いました。私一人の役割は小さいものでしたが、国家公務員としてこうした外交の最前線の裏方に従事する経験ができたことは私の財産だと思っています。

MESSAGE

私は外国に暮らし始めてまもなく2年が経ちますが、改めて日本の素晴らしさを感じています。もちろんカナダも素晴らしい国ですが、特に実感するのは我が国の食の美味しさです。人々の生活に欠かすことのできない「食」を共に支えるため、農林水産省の門戸を叩いてみませんか。

SWITZERLAND

SWITZERLAND

西川 真由
在ジュネーブ国際機関日本政府代表部参事官

総合職事務系/2003年入省
経済学部卒

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがいは?

当地ではWTO農業委員会を中心に、国内支持、市場アクセス、輸出規制等に加え、食料安全保障や持続可能性の論点も担当しています。各国提案等を読み込み、農林水産省と緊密に連携して日本の立場を整理し、当地で二国間・小グループで議論を行い、日本の立場を発言し、文言等を詰めます。交渉で求められる説明責任と、国内の制度設計・現場のリアリティを両立させる調整を担います。農林水産省として国内政策の前提を踏まえつつ、国際的に理解を得られる説明へ翻訳し合意形成に近づける点が醍醐味です。

Q 出向先でのエピソード

国内支持をめぐり、輸出国から「貿易を歪める補助金は減らすべき。」と強い要請を受けることがあります。しかし日本の農政は、食料安全保障や中山間地域の保全、担い手確保、災害・価格変動への備えなど複数の目的の上に成り立ち、単純な削減では国内の理解も得られません。そこで制度の背景やデータ、現場への影響を分解して説明し、透明性向上や運用改善も併せて提示すると、相手の懸念が整理され議論が前進します。国内で実装できる線を意識して文言を詰める中で、現場と国際をつなぐ「翻訳力」を鍛えられました。

MESSAGE

国際交渉は、国内の政策と現場を「世界の言葉」に翻訳し、国際の議論を国内の制度づくりにつなげる仕事です。農林水産省からの出向はその往復を体感できます。なお、世界各国の農業担当官は女性が多く、様々な価値観にも触れられて新しい世界が広がります。ぜひ挑戦してみてください。

ITALY

ITALY

ITALY

山本 麻由
FAO Office of Innovation/
Junior Professional Officer

総合職技術系/2020年入省
農学生命科学研究科修了

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがいは?

FAOは、世界の飢餓撲滅を主導する国連の専門機関です。農業・食料分野における加盟国への技術的な援助、国際条約・規範等の策定・執行等、その役割は多岐にわたります。私は、研究・技術普及・バイオテクノロジーを担当するチームに所属し、バイオテクノロジーに関する国際会議の運営や、途上国での技術普及システム強化のためのガイドラインの策定、日本を含む各国研究機関との連携等に携わっています。自分のアカデミックな専門性を活かしつつ、全世界をフィールドとした規模の大きな仕事に関われるのは国際機関ならではのやりがいです。

Q 出向先でのエピソードは?

国際機関では、多様な文化的背景や専門性を持つ同僚たちと一緒に仕事をする機会があります。日本とは全く異なる文化や常識を持つ人たちと仕事をするのは刺激的でもある一方で難しさもありますが、自分の考え方をアップデートし、世界を広げるまたとない経験になっています。私生活では、旅行が好きなので、週末を利用してイタリア国内外を旅行しています。また、平日も、日本で働いていた時と比較して時間に余裕があるため、仲のいい同僚たちと定期的に夕食会を企画して、ローマ市内にある様々な国のレストランを開拓しています。

MESSAGE

就職先として農林水産省を選んだ理由の1つが、在外公館や国際機関への出向の機会が多くあると聞いたことでした。若手のうちから、自分の専門性を磨きつつ、海外で働いてみたいという人にも、ぜひ農林水産省への就職を選択肢の1つとして考えてもらえればと思います。

UNITED ARAB EMIRATES

UNITED ARAB EMIRATES

UNITED ARAB EMIRATES

白木 健太
在ドバイ日本国総領事館副領事

一般職事務系/2011年入省
法学部卒

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがいは?

ドバイ総領事館では、経済班の一員として働いています。ドバイは300社以上の日本企業が進出しており、中東・アフリカ地域における最大の拠点となっています。こうした日本企業の方々が当地で円滑にビジネスを行えるよう、現地の経済動向や政策、規制情報などの情報収集を行うとともに、日頃からの意見交換を通じて課題の把握に努めています。また、当地は日本から多くの出張者の来訪があることから、そうした方々との意見交換やアテンドも重要な業務の一つです。

Q 出向先でのエピソードは?

赴任直後、日本吟醸酒協会と総領事館の共催で、総領事公邸において吟醸酒の試飲会を開催しました。試飲会の開催に当たっては、吟醸酒協会とのやり取り、招待状の作成・送付、招待客の取りまとめ、当日の進行案作成など、多くの準備作業や調整業務がありましたが、結果的に、日本から21の酒蔵に参加いただくとともに、100名近くのゲストが参加する大変賑わいのあるイベントとなりました。開催後には多くの出席者から感謝の言葉をいただき、非常に思い出に残る機会となりました。

MESSAGE

農林水産省は、現場に寄り添う業務から政策立案、国際交渉まで、多種多様なフィールドで活躍することができます。希望すれば海外勤務にも挑戦でき、世界とつながりながら日本の食と地域を守ることができるとてもやりがいのある職場かと思います。

HOKKAIDO

HOKKAIDO

HOKKAIDO

古賀 春佳
北海道農政事務所
函館地域拠点 統計専門職

一般職事務系/2018年入省
人文学部卒

Q 地方出先機関での仕事の内容、役割、やりがいは?

道南エリア(渡島・檜山)の作物統計を担当しています。作柄の情報収集のため、現地に出向いて田畑の様子を確認したり、生産者からお話を伺ったりしました。調査に当たっては作物の知識も必要になるため、先輩方から教わりながら日々勉強しています。米、野菜、果物、花き等、道南の農業はバラエティが豊かで学びも多いです。統計データはあらゆる施策の根っことなり得るものなので、その作成に現場に近いところから関われることにやりがいを感じます。

Q 地方出先機関でのエピソードは?

印象に残っているのは現地での水稲実測調査です。田んぼの中に入っていって株間の長さを測ったり、穂数・もみ数を手で数えたりします。作業中、ぬかるみに足を取られて立ち往生しかけることもありました。農業の世界でデジタル化が進む昨今ですが、調査においては精度の都合上、アナログな部分も多く、結果が出るまでには地道な作業の積み重ねがあります。米の生産統計は特に注目度の高いデータであり、実態に即した数値となるよう、使命感を持って業務に取り組んできました。

MESSAGE

古今東西、食べることは人が生きていくうえで欠かせない営みであり、それはこれからも変わりません。農林水産省はそんな「食」を全国各地から支える、働きがいのある職場です。一緒に食の未来を築いていきませんか。あなたの入省をお待ちしています。

YAMAGATA

YAMAGATA

YAMAGATA

西嶋 康平
山形県飯豊町副町長

総合職事務系/2018年入省
政治経済学部卒

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがいは?

人口約6,000人の町の副町長として、農林水産分野に限らず、商工観光、建設、医療、福祉、防災、教育、財政など町政に関わるすべての分野について、町長の政策の実現に向けて、役場内部、議会、関係機関、住民等との調整を行っています。20代ということもあり、県内最年少の副市町村長です。町の将来を左右するような大きな決断を求められる場面もありますし、住民や関係者からの厳しい声に接する機会も多いですが、町の進むべき方向について、様々な声を聴きながら町長とともに決断し、実行していくことにやりがいを感じています。

Q 出向先でのエピソードは?

山形県飯豊町は豪雪地帯で、多いところでは4m以上の積雪となるところもあります。道路の除雪費用も町の財政を圧迫しますし、雪害とも隣り合わせという課題もあり、雪国育ちではない私は慣れない雪に苦労していますが、雪のお陰でスキーなどのアクティビティが楽しめるほか、積もった雪は春になれば豊かな雪解け水となって田んぼを潤し、おいしいお米を育みます。このような地域によって異なる課題について、どのようにしたら住みよい町になるのか、「よそ者」として日々考えています。

MESSAGE

農林水産省では、第一次産業である農林水産業という軸を持ちながら、製造、流通、小売から金融、土木、研究開発、国際交渉に至るまで幅広い分野の業務に携わることができます。市町村での業務においても、そうした幅広い業務で得られた経験が生きていると感じています。

TOYAMA

TOYAMA

TOYAMA

福田 和俊
富山県新川農林振興センター
農業普及課 技師

総合職技術系/2022年入省
農学部卒

Q 出向先での仕事の内容、役割、やりがい

富山県東部の入善町と朝日町で主穀作の普及指導を担当しています。作物の生育調査や技術指導、新規就農相談、経営指導など業務の幅が広く、多くの専門知識が要求されます。地域の実情に応じた普及指導を重視しており、最近は、近年の高温傾向に対応した生産技術の実証・普及に力を入れています。生産者や先輩方の指導を受けながら勉強ばかりの毎日ですが、最近はやっと一人で技術的な指導ができるようになってきました。日々現場に出て生産者と話すことができるのは何よりのやりがいです。

Q 出向先でのエピソードは?

本省在籍時から「現場を知る」ことの重要性を教え込まれてきました。私は農家出身で人並みには現場を知っているつもりでしたが、出向して初めて知ることばかりでした。水稲種子生産の苦労、スマート農業の実情、補助事業のプロセスなど…。生産者や関係機関の方々の苦労を痛感しています。若手時代に「現場を知る」経験をさせていただいたことは必ず今後の糧になると思っています。富山県での経験を日本全体の農林水産業に還元することで、これまで指導していただいた方々に恩返ししていきたいです。

MESSAGE

私は、誰よりも現場を第一に考える職員として活躍することを目標とし、その第一歩として地方出向を希望しました。農林水産省の職員は、各々が目標を掲げ、得意分野を活かして国内外で活躍しています。ぜひ説明会で職員の経験を聞き、自身のキャリアパスを想像してみてください。

KUMAMOTO

KUMAMOTO

KUMAMOTO

楠本 未優
九州農政局八代平野農業水利事業所
工業第一課 係員

一般職技術系/2021年入省
農学部卒

Q 地方出先機関での仕事の内容、役割、やりがい

国営事業所で、頭首工や排水路の改修工事に係る工事発注から施工管理まで一連の業務を担当しています。施設の老朽化や近年の降雨量の増加等による地域の湛水被害が課題となっており、農業用水の安定供給や排水機能の向上のための改修を進めています。私が改修工事を担当している頭首工は、農業用水に加え上水道や工業用水も取水しており、地域の暮らしや産業を支える重要な施設です。こうした社会的に重要で大規模なインフラ整備に責任のある立場で携われることは、国家公務員ならではの魅力であり、大きなやりがいを感じています。

Q 地方出先機関でのエピソードは?

改修工事の実施にあたっては、環境への配慮も重要な要素です。工事の意義や地域の暮らしと環境との関わりについて理解を深めてもらうため、地元の小学生を対象に環境学習会を開催しました。農業水利施設の役割についての講義に加え、施設見学や周辺に生息する生きものの観察を行いました。元気いっぱいな小学生に、こちらも元気をもらいました。こうした取組を通じて、地域住民や関係機関の理解をいただきながら事業を推進することが、農林水産省の中で地域に最も近い組織の一つである国営事業所の重要な役割だと実感しました。

MESSAGE

農林水産省の業務は多岐にわたり、私たちの暮らしに身近なものばかりです。全国各地に活躍のフィールドがあり、現場に近い仕事から政策立案まで、様々な部署で幅広い経験を積むことができます。ぜひ、みなさんの活躍の場として農林水産省を選んでいただけたら嬉しいです。