
獣医学部
大学の頃に農業用施設を見学する機会があり、その中で国営造成施設を目にした時のことを今でも覚えています。同様に見学した他の施設に比べ、規模が大きく立派で率直に国ってすごいと思いました。振り返るとこの経験が国家公務員を意識するようになったきっかけです。また、他にも選択肢があった中で、最終的に国家公務員を選んだのには、大学まで通わせてくれた両親に一番喜んでもらえる職業かなという思いがありました。
大学で学んだ”農業農村工学”の知識・技術を活かしたいという思いで、農業生産基盤の計画や設計に携わる仕事を中心に就職活動していました。その中で、個別に説明会を開く等、一番親身に対応してくれたのが、農林水産省でした。当時、漠然と就職活動していた私でしたが、現場~本省、果ては海外まで様々な形で活躍されている職員の皆さんをみて、"農林水産省なら自分も何か活躍できるかも!"と思い入省を決めました。
農林水産省をはじめ国家公務員を目指す際に全国転勤を気にされている方も多いと思います。転勤も割り切ってしまえば、長めの旅行感覚で結構楽しめています。また、異動に際しては、職員の希望・状況等への配慮がありますので、迷っている方はぜひオープンゼミ等に足を運んで、話を聞きに来てください。
現在は、地方の現場で公共工事を行う国営事業所と呼ばれる職場に勤めています。農業用施設(排水機場、排水路)の改修等のハード整備を農林水産省直轄で進めているところであり、事業推進のための予算要求や工事発注といった業務に携わっています。
皆さんの“食”を支えていくことが農林水産省の主要任務の一つです。農業農村工学分野では、地域の安心安全を守り、農家の皆さんの“農業をやりたい”という思いを支える農業生産基盤(農地、取水施設、水路など)の整備が大きな仕事になります。農家の皆さんから直接意見を聞き、受注業者と共に汗をかきながら現場に立ち、結果、自分が携わった仕事が形として残ったり、農家の皆さんから感謝の言葉をいただくというのは、現場仕事ならではの醍醐味だと思います。
入省して以来、一人で完結する仕事は一つもありませんでした。上司や同僚はもちろん、組織外の方々等、多くの関係者と連携して仕事をしています。特に公共工事は、地元農家の意向を受けて、地方自治体と調整をしながら調査・計画、設計を行い、受注業者と二人三脚で施工します。国直轄事業で、こんなにも地域と密接に関りながら、全ての関係者が一体となって進める事業は他にないと思いますし、農林水産省の職員として現場に立てることを誇らしく思います。
勤める場所によって雰囲気は様々ですが、優秀で頼れる人が多いです。特に事業所はひとつの事業をみんなで進めている一体感があり、公共工事を担う緊張感の中にも和気藹藹とした雰囲気があります。わからない事や壁にあたることがあっても周りと助け合うことができますので、安心して仕事に取り組めます。
現場、地方農政局、本省と色々な職場で経験を積んだことで、多角的な目線で業務に取り組めるようになりました。更なる経験を積み、知識を広げて、農業農村工学分野のみならず農村振興全体に貢献することができる秀でた技術者となれるよう日々精進していきたいです。
職業柄食べることが好きな人が多いのか、お店、お酒、お土産等色々な情報に触れる機会が多く面白いです。旅行や出張、転勤の際は、現地で実食し、その地域の食や文化を堪能しています。また、大規模な公共工事では、スケールの大きい工事を担当しつつ、地域に寄り添った調整を行うなど、様々な経験ができることも魅力です。農家研修でお世話になった地元農家さんには、今も懇意にしていただいていて、地域との距離感が非常に近いです。
時間がある時は、なるべくジムに通っています。また、せっかく東北にいるので、シーズンにはスノボにも行きます。仲良くなった地元の方と一緒に泊まりで滑りに行ったこともあります。他にはライブに行くのも好きです。比較的業務に余裕のある夏や年末年始などの長期休暇時に開催が多いので、意外と参戦できています。休みが取れた時は、旅行を兼ねて遠征することもあります。